建設現場において週休2日を達成する為には

こんにちは!ハマカナです。

別記事でも記載しましたが、働き方改革によって建設業は5年の猶予を与えられていますが、徐々に時短を推進していかなければなりません。

その時短を推進するために一番有効だと思っているのは、週休2日です。

青年A
週休2日って想像できないよ。土曜日に工事することが当たり前と思っているから。
 ハマカナ
確かに現状では難しいと思うよ。ただ現状でもモデル現場を作って、そのモデル現場では週休2日制を取り入れてるよ。さらに人員を増員させて、土曜日出勤した分は平日で振替休日を取るなどして、週休2日を確保している作業所もあるよ。

実際私も7年前くらいに、繁忙期には土曜・日曜も稼働している現場にいました。ですが、初めから人員を増やして、土曜・日曜は交代で出勤し、その出勤した分の振休を平日にとり、週休2日を確保することができていました。

その作業所はモデル現場に指定されていたため、人員についても、各地から集めてきてかなり万全の体制であったことを覚えています。ただそれ以降の作業所では、週休2日を取ることはできず、多くても4週6休がいいとこでした。

それでは、当たり前のように週休2日を達成する方法を下記にご紹介したいと思います。

建設現場において週休2日を達成する為には

建設現場において週休2日を達成するためには、下記の3つのポイントが肝になると思います。

契約時に週休2日の工程を見込む
契約時に週休2日にできる人員コストを見込む
職人さんの給与体系の変更

この3つを見て頂くと、正直個人の努力ではない範囲であることがわかるかと思います。そうなんです。建設業全体で変わっていかないといけないのです。

まずは、スーパーゼネコンや大手ゼネコンなどが率先して行い、建設業全体が3つのポイントを平等に実施していかないといけません。

平等に実施していかないといけない理由は簡単です。どこかの会社が抜け駆けをすると、その会社に仕事を持っていかれてしまうからです。3つのポイントを実施するためには、正直お金がかかります。発注者(建物を創りたい人)にとって、コストを掛けずに良い建物を創ってもらうのが一番なので、そのポイントを無視して抜け駆けすれば、発注者の意向に沿います。

だがそれではだめです。建設業は変わっていきません。

もし可能であるなら、政府が舵を取り、平等なルールを整備してほしいと思っています。

その整備は5年の間にしてくれるとの希望をもって、今回は先ほどご紹介した3つのポイントについて、少し詳しく説明したいと思います。もしご覧いただけるであれば幸いです。

契約時に週休2日の工程を見込む

週休2日を確保するためには工程が一番重要だと思います。

私が5年前に兼務で経験した現場なのですが、そこの建築社員は基本一人で、図面やさんと2人で小さい現場事務所に常駐し、延床面積500m2程度の建物を創ろうとしていました。私は設備社員として兼務で週1回ほど現場に行っていたのですが、そこの建築社員に聴くと、【いわゆる一人現場だけど、週休2日は取れているよ】と言っていたのです。

よくよく調べてみると、契約時には(発注者の都合もあるのだが)週休2日の工程を組んで合意を取っていたとのことです。

私は驚きました。

このような現場があるのだな、と。この現場を見て考え方が変わりました。週休2日を確保するには、契約時に週休2日が取れる工程を組むことが大事なんだと。

ただその時は、ほぼ特命での工事受注だったので、おそらく競争では契約は取れなかったのだろうと思います。早く、建設業全体が競争でも週休2日の工程を堂々と出せる時代が来ればよいと願っています。

契約時に週休2日にできる人員コストを見込む

これは冒頭記載したモデル現場での経験となります。

人が多ければ、休日出勤した場合も、振替休日で平日に休むことができます。ただし、人のコストというものはかなりの金額となります。若手の人でも50~70万円/月の人件費がかかっています。課長クラスになれば、100~130万円/月の人件費がかかることになります。

この人のコストを契約時に見込むことは、先ほどの工程の話と同様で、足並みをそろえないと、人のコストを見込んだほうが競争で負ける世界となってしまいます。

そのようなジレンマを起こさないためにも、やはり建設業が一体となって動く必要があります。

職人さんの給与体系の変更

この職人さんの給与体系を変更することは週休2日にかなり大きく寄与すると思います。

一般的なサラリーマンは、給与について【固定給】が原則となっています。平日9時~17時45分で休祝日は休みの(極端だが)残業なし・成果なしでも給料はもらえます。新卒だと19万~22万くらいが相場でしょうか。しかも有休が与えられて、有休を使用すれば、休んでいても固定給の給料がもらえます。

一方で職人さんの給与体系は、ほとんどが【歩合給】となっています。職種にもよりますが、日給7000~12000円くらいが相場でしょうか。もちろん日給に加え仮に残業した分も支払いをしてくれます。有休など基本はなく、休んだ分だけ給料が減るという給与体系となっています。

これでは、【土曜日や日曜日も出て稼ぎたい】という人が出てきます。むしろ土曜日や日曜日を休日にされてしまうと、給料が減って困る人が多発します。

よって単純に論法でいうと、【職人さんの歩合給を固定給にする必要があります。】別記事(【ゼネコンの人手不足解消】外国人受入の特定技能制度とは?)でも紹介をしましたが、建設業には働き手が減少していく実態がございます。しかも若い職人さんが入ってきていない実態もあります。

そのような実態を解消するためにも、固定給にすることは前進できる第一歩かと思っています。

まとめ

建設業はまだまだ毎日実施することが多くて、とても個人や作業所単位では週休2日を達成することは難しい現状があります。

従って、政府が主体になるなどして、建設業全体として変化をしていけば、週休2日を達成することが可能かと思っています。

2019年4月1日に働き方改革法案が施行され、建設業も猶予があるとはいえ、働き方を変えざる負えない状況になっていることを追い風に、建設業全体の変化を期待して筆をおきたいと思います。

ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。この記事の他にもゼネコンや設備担当、ゴルフ等に関する記事もありますので、併せてお読み頂けると幸いです。