こんにちは!ハマカナです。
売上高や営業利益で、ゼネコンを比較して、ゼネコンが稼いでいるか調査をしたいと思います。
売上と営業利益を見れば、本業(ゼネコンで言えば建物を建設する事)でどれくらい稼いでいるか分かります。
スーパーゼネコンの売上高・営業利益の比較
まず、スーパーゼネコンとは何ぞやという方もいらっしゃるかと思います。
スーパーゼネコンとは、明確な定義はございませんが、一般的に単独の売上高が1兆円を超えているゼネコンの事をさします。具体的には下記の会社となります。(2017年度連結売上高順)
- ㈱大林組
- 鹿島建設㈱
- 大成建設㈱
- 清水建設㈱
- 竹中工務店
それではスーパーゼネコンの売上高(連結)、営業利益、そしてその2つから求められる営業利益率を表にして比較しました。
準大手ゼネコンの売上高・営業利益の比較
準大手ゼネコンとは、明確な定義はございませんが、一般的に単独の売上高が3000億円を超えているゼネコンの事をさします。具体的には下記の会社となります。(2017年度連結売上高順)ただし年度により、売上高3000億円を超える会社、下回る会社はありますので、一概にはこの9社ということは言えません。
- ㈱長谷工コーポレーション(以降長谷工と記載)
- 五洋建設㈱
- 前田建設工業㈱
- ㈱フジタ(大和ハウス工業の完全子会社)
- 戸田建設㈱
- 三井住友建設㈱
- ㈱安藤・間(以降安藤ハザマと記載)
- ㈱熊谷組
- 東急建設㈱
それでは準大手ゼネコンの売上高(連結)、営業利益、そしてその2つから求められる営業利益率を表にして比較しました。
中堅ゼネコンの売上高・営業利益の比較
中堅ゼネコンとは、明確な定義はございませんが、一般的に単独の売上高が1000億円を超えているゼネコンの事をさします。具体的には下記の会社となります。(2017年度連結売上高順)ただし年度により、売上高1000億円を超える会社、下回る会社はありますので、一概にはこの12社ということは言えません。
- 西松建設(株)
- (株)鴻池組
- (株)奥村組
- 東洋建設(株)
- 鉄建建設(株)
- (株)福田組
- 東亜建設工業(株)
- 大豊建設(株)
- (株)淺沼組
- 東鉄工業(株)
- 飛鳥建設(株)
- (株)銭高組
それでは中堅ゼネコンの売上高(連結)、営業利益、そしてその2つから求められる営業利益率を表にして比較しました。
中堅ゼネコンまでの比較をしたので、それぞれ分析をしていきます。
売上高
売上高とは
①会社が販売などして稼いだ総額
②ゼネコンで言えば大部分は建物を建設した対価で得た代金の総額
【売上高が高いということは】:
・単純に、規模の大きな建物を多く建設し、発注者に引渡したということです。売上高は非常に単純なお話です。
■スーパーゼネコンの売上高
全社とも1兆円を超えています。一番大きい売上高は、大林組さんで1兆9,007億円です。
■準大手ゼネコンの営業キャッシュフロー
3000億円~1兆円の売上です。一番大きい売上高は、長谷工さんで8,133億円です。準大手の中では断トツです。♪マンションの事なら長谷工~♪一度は聞いたことがある、CMかと思いますが、歌詞の通り、マンション建設に特化しております。マンションは今後とも修繕工事で需要が大きくなると思いますので、今後も発展すると思います。
■中堅ゼネコンの営業キャッシュフロー
1000~3000億円の売上です。一番大きい売上高は、西松建設さんで2,844億円です。
営業利益
営業利益とは
①本業で稼いだお金の総額
②ゼネコンだと大部分は建物を建設した対価の代金の総額から、建設に携わった人たちの人件費などを引いた金額
【営業利益が高いということは】:
・一言では表せませんが、次の事が言えるかと思います。個々人が頑張っていろんな建物を管理した。コストが安い材料を上手に調達できた。建物を建設する為の合理的・効率的な独自の工法を開発した。効率的な働き方改革を実施し、残業代を削減できた。等が挙げられます。利益を出すためにいろいろな努力をしているわけですね。
■スーパーゼネコンの営業利益
1079~1819億円の利益です。一番大きい営業利益は、大成建設さんで1,819億円です。
■準大手ゼネコンの営業利益
214~1,008億円の利益です。一番大きい営業利益は、長谷工さんで1,008億円です。こちらも準大手ゼネコンの中では突出して大きい値です。
■中堅ゼネコンの営業キャッシュフロー
29~228億円の利益です。一番大きい営業利益は、西松建設さんで228億円です。各社それぞれ色々な特色を磨いて、個性を出しています。この分野であれば、この会社というイメージが必ずあります。そのような個性を引き出し、営業利益を上げています。
営業利益率
営業利益率
①売上高を営業利益で除した値
②どれだけ効率的に稼げたかを見る指標
【営業利益率が高いということは】:
・効率的に稼いだということを示します。会社が利益を上げる為に如何に知恵を振り絞ったかということにも繋げられるかと思います。
■スーパーゼネコンの営業利益率
7.2~11.5%の営業利益率です。一番大きい営業利益率は、大成建設さんで11.5%です。ここまでスーパーゼネコンの比較をしてきましたが、非常に安定して稼いでいることがお分かりいただけるかと思います。
■準大手ゼネコンの営業利益率
5.1~12.4%の営業利益率です。一番大きい営業利益率は、長谷工さんで12.4%です。スーパーゼネコンを含めても一番高い利益率をたたき出しております。素晴らしい。マンションに特化し、マンションの需要が出てきて、これからもマンションの需要が減らないと考えると、スーパーゼネコンになる日が近いのでは!?
■中堅ゼネコンの営業利益率
1.8~9.9%の営業利益率です。一番大きい営業利益率ーは、東鉄工業さんで9.9%です。東鉄工業さんは鉄道専門技術に優れた会社で、JR東日本ともパートナーシップに基づいている為、安定があると感じます。また日本一の鉄道線路メンテナンス会社と謳っている通り、利益率の高い理由が伺えるかと思います。
【参考】他業種の売上高と営業利益の紹介
ゼネコンの中の位置づけはお分かりいただけたと思いますが、それでは他業種と比べてどうなんだという疑問が出てくるかと思います。
今回は皆様良くご存じの会社を例にしてご紹介させて頂きます。
トヨタ自動車
世界のトヨタ自動車。
破格ですね。営業利益率も高い。おそれいりました。
日産自動車
最近話題の日産自動車。
売上高は高いですね。トヨタ自動車と比べると営業利益と営業利益率は少なめです。
ただ、他業種から見たら、こちらも破格な数字です。
セブン&アイ
皆様よくご存じのセブン&アイ。
言わずと知れた有名なコンビニのセブンイレブンの親会社です。
小売業にしては高い営業利益率です。さすが!
任天堂
switchが人気の(私もよくお世話になっております。)任天堂。
売上高はスーパーゼネコンと同じくらいです。
ただ営業利益は異常に高いです。
これはswitch等のゲーム用ハードを売って、プラットフォームを握っているからだと思います。
すかいらーく
皆様一度は利用したことがあろうかと思うすかいらーく。
最近上場して、勢いに乗っていると私は感じております。
飲食業でありながら、この利益率はさすがです。
まとめ
ゼネコンの大半は、日産自動車より上手に稼いでいることがお分かり頂けたかと思います。
そうなんです。今は総じて稼げております!
今後建設需要が冷え込むといわれている中、どれだけの会社が正気を保てて、勝機を伺えるかが勝負になります。今後ともゼネコンからは目が離せないです。
また、今回長谷工さんが上手に稼いでいることもお分かりいただけたかと思います。
長谷工さんのように一芸に秀でている会社は、稼ぎやすいです。
世間の需要を見極め、一芸を極めた長谷工さん。
狙い通りでしたね。
長い記事でしたが、ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。