【ゼネコン設備担当者必見】ダクト工事の重要な7つのポイントとは

こんにちは!ハマカナです。

ゼネコン設備担当であれば、ダクト工事もメインの工事であるため、少なくても今回ご紹介する7つのポイントは抑えておく必要があると考えています。

ちなみにダクト工事の役割は下記の通りとなっております。

ダクト工事の役割
○適切な空気を適切な場所に搬送する為の安全な通路を作る作業である。

一般の方は【空気の搬送だけか】とお思いかもしれませんが、例えば換気であれば建築基準法で定めがありますし、冷風・温風を運ぶことは、居住域環境を正常に保つのに必要不可欠なものとなります。

あなたは外気と同様の気温の、暑い室や寒い室で過ごすことはできますか。良い仕事ができますか。

おそらく難しいと思います。

今回の記事では、実際にダクトを施工する時の重要なポイントについて、私の実体験から記載させていただければと思います。よろしければご覧いただけると幸いです。

ダクト工事の重要な7つのポイント

これよりダクト工事の際の重要なポイントについて記載させていただきます。

今回の記事で記載することは、基本的にはダクトを施工する際の重要なポイントとなります。施工図で確認しておきたいポイントなどは今後記載していきたいと思います。ダクトに関しては、施工図がものをいうところがありますので、そちらも重要なポイントとなります。

それではダクト工事を施工するうえで重要なポイントについて記載いたします。

重要な7つのポイント

ダクト工事の重要なポイントとして、大きく7つあります。

重要なポイント

他の吊りものと干渉しないか事前にチェック。
現場で勝手にルート変更したところは注意して見る。
吊りボルトとダクトの干渉をチェック。
異常な曲げをしていないかチェック。
異常にダクトを絞ったり拡張していないかチェック。
異常なアスペクト比になっていないかチェック。
試運転時に埃が出るので養生をしっかりとする。

それでは順番に説明させていただければと思います。

他の吊りものと干渉しないか事前にチェック

施工図を作成する際は他設備の絵も入れて干渉をチェックしますが、施工前(もしくは部材を発注する前)に再度一番最新の施工図同士を重ね合わせることをおすすめします。

給水・通気・消火配管やダクトなどの現地でルートを変更しても影響の少ない設備は事前にチェックしないでも最悪何とかなりますが、排水・冷温水・蒸気・エアー配管やケーブルラックなどの現地でルートを変更すると影響が大きい設備は現地では何ともすることができないことがあります。

ダクトは得てして優先順位が低くなり、配管などが優先されます。ただ、ダクトも系統によっては優先順位が高くなります。(例えばクリーンルームなど室圧の要求品質がある場合など)その場合は、現地でダクトをあちらこちらと曲げたりすると、重大な不具合となります。

よって、施工する前(もしくは部材を発注する前)に最新の施工図において重ね合わせを実施し、実際に設備を吊り込んでいった時のいざこざを最小限にすることは、現場を管理する側からも楽になります。

現在時短が必要だと言われているご時世ですから、【みんなが楽に】【後戻りがない】ように管理して上げるのも、ゼネコン現場監督に求められるスキルになります。

現場で勝手にルート変更したところは注意して見る

工事現場において、事前の計画がどれだけ重要かはほかの記事でも再三記載しておりますが、その【計画通りに進まなかった部分は要注意】と覚えて頂きたい。ダクト工事でいうと、【施工図で記載したルートや高さでは施工できなかったから、現場で考えてルートやダクトサイズを変更する】が重点的に注意をして見るポイントとなります。

ただし、現場で考えてルートやダクトサイズを変更するということは往々にして発生します。これをすべてゼネコンで管理するのは非常に骨の折れる仕事になります。なのでサブコン任せあるいは職人さん任せになってしまうところは多々あります。

そうすると我々ゼネコンはどのようなところをチェックするかというと、施工図作成時に設備などが込み合う部分でダクトを敷設するエリアを事前にインプットしておくのです。その部分において現場を確認し、勝手にルート変更をした部分がないか確認するのです。

得てして、勝手にルート変更した部分をゼネコンにこまめに報告するサブコンはそうそういないものです。逆にゼネコンもそんな細かいところで報告するなよと思うところもあります。なので勝手にルート変更したところも報告が上がることは稀です。

従って、自分で当たりを付け、現場でルート変更した部分は重点的に確認するようするとよいです。

吊りボルトとダクトの干渉をチェック

ダクト内部には風が通っていますので、その風の影響で、ダクトが振動します。吊りボルトがダクトに干渉していると、ダクトの振動で【カチカチカチ】と音が発生します。

もしその音が会議室の上部の天井裏で発生していたら・・・クレームの原因になります。

そうならないためにも、吊りボルトとダクトの干渉はチェックをして、騒音を発生させないようにすることが重要です。

もし干渉していた場合の対処方法としては、吊りボルトとダクトの間にクッション(ペフ材)を取り付けるなどすると良いです。吊りボルトを曲げるなどで対処する方法もありますが、基本的にはボルトはまっすぐが好ましいので(力の応力的にも見た目的にも)基本的にはクッション材を取り付けることをおすすめします。

異常な曲げをしていないかチェック

風の流れは、抵抗によって阻害されます。抵抗が大きすぎると風が流れなくなり、いくら給気ファン等で風を押し出してあげても、供給元で風が全く吹き出さなくなることもあります。実はダクト内で抵抗になるものは、ダクトそのものが抵抗となります。

従って、まっすぐのダクトであっても抵抗は発生する為、曲げがあるダクトはさらに抵抗が発生することになります。

そこで異常な曲げがあると、抵抗が非常に大きくなり、風の流れを阻害する大きな原因となります。

これらの理由により、現場ではダクトを異常に曲げて施工していないかチェックをして、該当部分があった場合は是正するように指示をすることが重要です。

ちなみに、公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)に、ダクトの曲げに関する記述もありますので、下に記載しておきます。

第2節 ダクトの製作及び取付け

2.2.1 一般事項

(4)ダクトの湾曲部の内側半径は、次による。

 (ア)長方形ダクトの場合は、半径方向の幅の1/2以上とする。ただし、1/2以上とれないときは、必要に応じてダクト内部に案内羽根を設ける。

 (イ)スパイラルダクト及びフレキシブルダクトの場合は、その半径上とする。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)より引用

異常にダクトを絞ったり拡張していないかチェック

ダクトを絞ったり拡張したりすると、ダクト内部で風が乱流し、その乱流が抵抗となり、先ほどと同様な状態となります。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)にも、ダクトを絞ったり拡張したりするときの角度の基準の記載があります。おそらく学術的に求めた角度かと思いますが、この角度はゼネコン社員であれば、常識的に覚えておきたい数字です。この数値をもとに現場をチェックし、ダクト内で乱流を起こさせないようにし、理想的な風の流れを作ってあげることが重要です。

第2節 ダクトの製作及び取付け

2.2.1 一般事項

(5)ダクトの断面を変形させるときは、その傾斜角度は、拡大部は15°以下、縮小部は30°以下とする。ただし、ダクト途中にコイル、フィルター等がある場合は、拡大部は30°以下、縮小部は45°以下とし、やむを得ず傾斜角度を超える場合は、ダクト内部に整流板を設ける。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)より引用

施工図時点で計画されていれば、公共建築工事標準仕様書にも記載ある通り、整流板を取り付けるなどの対策ができますが、施工フェーズで発見した場合は、ダクトをばらす以外の方法がありません。よってできるだけ、施工図作成フェーズで気づいてあげることがベストです。

異常なアスペクト比になっていないかチェック

アスペクト比とは、ダクトの縦横比のことです。このアスペクト比が1:4以下とすることが常識です。下記の通り、公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)にもその旨記載されております。

第2節 ダクトの製作及び取付け

2.2.1 一般事項

(3)長方形ダクトの縦横比は、原則として、4以下とする。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)より引用

アスペクト比が1:4を超えてしまうと、先ほどと同様な理由で、抵抗が増大してしまい、風が流れづらくなります。またその理由に加えて、ダクトの強度が落ちてしまうことも問題となります。強度についてはシビアにとらえる必要があり、空調機が停止・起動をするときはダクトの内圧も変化することになるので、最悪の場合つぶれてしまうこともあります。

従って、アスペクト比は1:4以下としてチェックし、強度的にも抵抗的にも問題のないダクトを施工することが重要となります。

ちなみに、先ほどと同様に施工フェーズで見つけた場合の是正処置は、ばらす以外に方法がないため、できるだけ施工図作成フェーズで気づいてあげるのがベストです。

試運転時に埃が出るので養生をしっかりとする

ダクトが施工完了し、空調機・ファンも据え付け完了し、建築的な内装も完了し、受電送電で完了した後、いさんで試運転調整を実施すると、ダクト内部から埃等が大量に吹き出し、建築内装などを見事に汚すことになります。

建築からは大クレームが予想されます。

従って、空調機やファンを動かす前には、制気口や吹き出し口に、仮設のフィレドンなどを取り付けておくことをおすすめします。間違っても本設のフィルターはつけないようにしてください。仮設のフィルターでダクト内部の埃を取り除いた後に、実際に実負荷での試運転調整をする際に本設のフィルターを取り付けるようにすると良いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ダクト工事とは、建物にとって重要な工事であり、我々ゼネコン設備担当もポイントを抑えて管理する必要があります。

上記で紹介した7つのポイントは抑えて頂き、あなたの経験の中で、肉付けして頂けると、さらにゼネコン設備担当として成長をしていけるのではないかと思います。

ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。この記事の他にもゼネコンや設備担当、ゴルフ等に関する記事もありますので、併せてお読み頂けると幸いです。