こんにちは!ハマカナです。
ゼネコン設備担当は、非常に幅広い知識が必要です。
設備の事だけでなく、建築の事ももちろん知っておく必要がありますし、しいては現場全体を把握していないと、設備担当としてうまく立ち回ることができないと感じます。
ゼネコン設備担当におすすめな参考書10冊
1.公共建築工事標準仕様書
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 5.0 |
【おすすめする理由】:
①建築に関して全国共通の知識が詰まっている。
②この仕様書がベースとなっている設計図が多い為、共通言語として使える。
③何か説明する時に、「この仕様書に記載の通り」と言えば相手は納得する。
【こんな時に使おう】:
・自分のベースを形成する為に、毎日見て内容を覚えるつもりで見ることをおすすめします。自分のベースが無いと、判断に迷ったり、時には間違った決断をしてしまいます。国土交通省から発行されているこの仕様書をベースとすることは、かなりのレベルでベースを造ることができます。実は、国土交通省のHPからダウンロードできますが、購入することをおすすめします。購入をおすすめする理由は、単純に毎日見るようになるからです。
2.【建築携帯ブック】現場管理
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 5.0 |
【おすすめする理由】:
①工事着工から竣工まで、現場管理すべきポイントが細かく記載されている。
②図などを用いてビジュアル的にもわかりやすい。
③40歳以降のベテランゼネコン社員も愛用している。
【こんな時に使おう】:
・基本的に各現場に配属された時から竣工まで、各工事のフェーズごとに見ることをおすすめします。また現時点で実施している工事のみならず、次の工事についても確認しておくと、先読みができる社員と呼ばれるようになります。
3.工事写真の撮り方 社団法人公共建築協会
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 3.5 |
【おすすめする理由】:
①工事着工から竣工まで、各工事の写真の撮り方の基本が記載されている。
②各工事ごとに、黒板にどのような内容を記載すれば良いか記載がある。
③各工事ごとに、様々なケースの写真の撮り方の見本がある。
【こんな時に使おう】:
・若年社員は必須です。最初の内は、この本に記載がある工事写真の撮り方を真似して撮るようにしてください。慣れてくれば、独自に撮っていっても良いかと思います。工事写真の基本は、余計なものは写さないこと、その写真だけでわかるように撮ることです。写真は残るものです。特に隠蔽部において、未完成状況写真だけ撮って、完成写真を撮らないと、「完成してないのでは」と疑われてしまいます。
4.建築設備耐震設計・施工指針
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 4.0 |
【おすすめする理由】:
①建築の耐震設計・施工と言えば「この指針」と、全員の共通認識がある。
②この指針がベースとなっている設計図が多い為、共通言語として使える。
③何か説明する時に、「この指針に記載の通り」と言えば相手は納得する。
【こんな時に使おう】:
・耐震施工のプロもこの指針をバイブルとして使用している為、耐震性が特に求められる建物を建設する随時確認をしましょう。また配管・ケーブルラック・ダクトの吊り方や設備機器の固定方法等の施工計画書を作成する時、この指針を片手にチェックしていきましょう。
5.新・排煙設備技術指針
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 4.0 |
【おすすめする理由】:
①排煙設備と言えば「この指針」と、全員の共通認識がある。
②排煙に関しての基本的な考え方の記載ある。
③1987年発行以降、特に改定のない洗練された内容である。
【こんな時に使おう】:
・排煙窓(自然排煙)については事務所などでも良く見かけるかと思いますが、機械排煙については、ゼネコン担当者でしかあまりお目にかかれないでしょう。そのような設備について、内容も良く知らず設置するのでは味気ないではありませんか。この指針には、排煙に関しての知識がふんだんに盛り込まれているので、排煙設備を設置する前に、事前知識としてまずは読みましょう。そして、実際に排煙設備を設置する際にも必ず読むようにしましょう。私はこの指針を読み、500万円以上のコスト削減をするアイディアを思いついております。
6.建築消防advice
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 5.0 |
【おすすめする理由】:
①消防設備に関しての情報がふんだんに記載されている。
②図や相談内容を多く使用し、見やすくて、かつわかりやすい。
③ベテランゼネコン担当者もずっと愛用している。
【こんな時に使おう】:
・消防設備の設置基準や、設置免除規定等、非常にわかりやすく解説されているので、それぞれの現場において消防設備関係に少しでも迷ったら読みましょう。また知識としても覚えておく必要があるものが沢山あるので、毎日覚えるつもりで読むこともおすすめします。
7.建築申請memo
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 3.0 |
【おすすめする理由】:
①建築確認申請上の諸法令が分かりやすくまとめられている。
②設計の落ちがある場合、これを見れば発見しやすい。
③一級建築士の勉強の補助資料として使える。
【こんな時に使おう】:
・建築確認申請上のまとめ本になりますので、頻繁に見ることはありませんが、例えば設計に窓の位置を変えたいといった提案をするときに、非常用進入口の設置基準を確認し、問題無い事を確認してから提案すると、設計者の印象もだいぶ違うと思います。信頼関係が結べるようになります。
8.建築物の防火避難規定の解説
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 3.0 |
【おすすめする理由】:
①建築法規に関して、条文だけではわかり辛い部分の解説をしてくれている。
②一歩踏み込んだ設計知識を得ることができる。
③設計関係者のバイブルなので、共通言語として使える。
【こんな時に使おう】:
・正直ゼネコン担当は頻繁に見ることはありません。ただ、設計者はこの本を共通言語として使用しているので、念の為携帯しておき、中身は見ておいた方が良いかと思います。
9.建築施工単価
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 4.5 |
【おすすめする理由】:
①各工事の材工単価や手間単価が記載されている。
②全国の主要地区の実態を調査研究しているので信ぴょう性がある。
③官公庁の予算計画にも使用される為、基準の価格として認識されている。
【こんな時に使おう】:
・見積を提出する時は利益は確保しつつ、かつ見積内容がきちんと説明できるものでないと、受領してもらえません。「この価格の施工単価は?」と聞かれた時、「建築施工単価を参照しています」と答えれば基本的には納得してもらえるでしょう。
逆に見積を受領した時、内容を査定する際にもこの建築施工単価を使用することができます。
10.建設物価
ゼネコン担当へのおすすめ度 | 4.5 |
【おすすめする理由】:
①各工事の材料単価が記載されている。
②全国の主要地区の実態を調査研究しているので信ぴょう性がある。
③官公庁の予算計画にも使用される為、基準の価格として認識されている。
【こんな時に使おう】:
・こちらは上記9.建築施工単価と同様の理由なので割愛します。
まとめ
これらの本は、私が10年間ゼネコンにいて、本当によく使うものだけを厳選しました。
実際その他にも、建設関連の本をたくさん購入しましたが、机の中に眠っていることが多かったです。
これらの本をベースに、後は建物種別によって専門性のある本をそれぞれ購入して頂ければと思います。
ちなみに、ゼネコンの現場担当であれば現場で本を購入することもできるかと思いますが、おすすめは自分で購入する事です。
現場で購入すると本を大切にしません。自分で購入すると、愛着を持ち大切にします。
気持ちの問題ですが、非常に大事なことです。
長い記事でしたが、ここまで読んで頂き誠にありがとうございました。