【徹底解説】ゼネコン設備施工担当のワークスタイル(働き方)とは

こんにちは!ハマカナです。

ゼネコン設備施工担当は、大現場(設備施工担当が多数いる現場)に属さない限り、単独で動くことが多くなります。単独で動くことになった場合の上司の関与度は以下の通りです。

  • 1年目    :上司の関与度【5~6日/週】
  • 2~3年目  :上司の関与度【4~5日/週】
  • 4~5年目  :上司の関与度【1~2日/週】
  • 6年目以降 :上司の関与度【2日/月】

上司の関与度は、早い時期から少なくなりますので、自由といったら自由です。不安といえば不安です。その人次第で捉え方が違うと思いますが、私は自由であると考えていました。

なぜなら、ゼネコン現場担当は【計画が命】と誰もが思っているので、建物建設の受注が取れたらまず最初に、関係各所の部長や課長が集まり、その現場における全体工程表や施工方法、コスト低減方法などを決めてしまうからです。

その時点で8割の仕事が終わっていると考えてよいでしょう。(建物部長・課長などのレベルによりますが。)

我々ゼネコン現場担当は、その8割の重みがある計画に沿って行動をすれば、工事が竣工してしまう訳です。計画があるから、進捗管理も楽で、上司も安心して関与度を低くすることができます。また報告も楽です。なぜなら【計画に対し、進捗はこうです】と説明するだけですから。お互い【8割の計画】の共通のイメージがあるので、余計な説明は不要です。

余談ですが、私が転職をしてよく思うことは、この部長・課長で決めた綿密な計画をこなしていくワークスタイルは、非常に楽であったと感じます。現場担当も楽であることはもちろんですが、部長・課長・上司側も楽でしょう。どこが危険かポイントを押さえられているわけですから。

そんな上質な計画がある中で、ゼネコン設備施工担当のワークスタイルを経験年数ごとに解説していきます。ターゲットとしては、比較的小さい現場(契約金額10億以下)を数個担当している人になります。

ちなみに大現場を1つだけ担当している人は、綿密な計画から更に細分化された計画の部分しか見れない為、小さな歯車の一つとして動くしかありません。なのでワークスタイルは単一になると言わざるを得ない為、今回の説明から割愛致します。

1年目⇒会社全体研修から初現場配属


ほとんどの会社は、入社すぐに全体研修を行うことが多いです。1年間同期全員で同じ寮に入り研修を行う会社や、1ヵ月だけ社会人・ゼネコンとしての研修を受けて、すぐに現場へ配属する会社もあります。

現場へ配属をされたら、まずは上司の指導の下、特に以下の点についてOJT(オンジョブトレーニング)を受けることになります。

  • 現場を安全に歩く方法
  • 労働安全衛生法に基づく安全教育
  • 建物ができるまでの全体の流れ(ごくごく簡単に)
  • 発注者、監理者、設計者、施工者の関係の説明
  • サブコンへの対応方法

まず一番は安全です。よく建設現場で用いられるQCDSEMのSを重点的に教えられます。実際にモノを作る職人さんに対し、【なんで危ないのか】理論的に説明できるようになるためです。職人さんは得てして経験や自分の感覚によって、【昔は危なくなかったから今回も危なくない】と思い、作業をしがちです。その考え方は時に命を奪うこともあります。

従って危ないことは危ないといえる勇気を付けるためにも、安全に関しての知識を見つけることが最優先です。

我々ゼネコン担当は、実際に手を使って建物を創ることはありません。実際に手を使って建物を創るのは職人さんです。その職人さんを守るためにも、必ず安全の知識をつけましょう。後悔してからでは遅いです。私の周りにも、「あの時、注意しておけば」などと思う人がたくさんいました。

たとえ怖い顔で睨みつけられても、危ないことは危ないと注意しましょう。それが若年社員でもできる最大限の貢献です。

ちなみにQCDSEMが知らない方のために簡単に説明します。

  • Q(Quality):品質
  • C(Cost):原価
  • D(Delively):工期
  • S(Safety):安全
  • E(Environment):環境
  • M(Moral):倫理、道徳

建設業界では、SEMが先行し、その次にQCDが来ます。

建物を創る過程で怪我や命を落としては、だめです。絶対。また環境へ害を与えてもだめです。環境は世界規模のお話です。最近では品質の偽装問題が多くある為、モラルも重要です。

まずは若年社員はSEMを極めましょう。

2~3年目⇒現場の感じは掴めたがまだ不安が残る


全てが新しい体験で、激動の1年を過ごした1年目を終えて、2,3年目はある程度2度目の体験のものも増えてくるかと思います。

ただ、覚えることが多すぎて一度の経験では覚えられないとおっしゃる気持ちはわかります。

一日一日記録をつけましょう。その日に覚えたこと、印象的であったこと、悔しかったこと、むかついたこと、うれしかったこと、なんでも良いです。今は、ipadなど優秀な電子ノートもあるので、まずは書きましょう。私はノートに記載していましたが、何十冊も今でも手元にあります。

インプットはする人は多いのですが、アウトプットをしない人が非常に多いです。アウトプットしないと、自分に定着しません。自分に定着しないということは、いざというとき使い物になりません。

我々の頭の容量は無限ではありませんので、適切にアウトプットして、【何が必要で何が不要なのか】整理をしましょう。

4~5年目⇒成長が早い人では小さな現場は全て管理できる


小さな経験を積み重ねて、一通り仕事を覚えてきた頃かと思います。

きちんとアウトプットをして、経験を定着させてきた人は、小さな現場は全て管理できるようになっているかと思います。

こうなると、非常に仕事が面白くなるかと思います。1~3年目もがむしゃらに仕事をして楽しい日々かと思いますが、一通り仕事を覚えると、手を抜けるところが見えてきます。

手を抜けるところを覚えると、現場を自分でコントロールしている気分になり、優越感に浸ります。非常に面白いです。また業務時間も短くすることができますので、一石二鳥です。

ただ、まだまだ覚えることはたくさんあります。驕らずに、地道に成長をしましょう。

6年目以降⇒小さな現場は全て一人で管理できる


6年目になると、もうほとんど一人前になっている時期です。特にゼネコン設備施工の担当は、QCDSEMをすべて経験し、すべてできるようになっています。

実はゼネコン建築施工の担当は、Cのコストについては6年目でも素人の人が多いです。実際にコストについて深く知るのは、早い人でも10年目くらいでしょう。

ゼネコン設備施工の担当は、【なんでもできる人間】になるのが早いです。

「6年目ですべてできるようになるって、プレッシャーだな」と思われる人も多いかと思います。実際私も、1,2年目の頃に見た6年目の先輩に対し、「こうなるのは何十年後だろう」と思っていました。

結論としては、安心してよいです。3つ理由があります。

  1. サブコンがしっかりしている。私は嫌なのでやったことはありませんが、極論「お任せ」でも建物はできてしまう。
  2. 所長や建築施工担当や上司がフォローしてくれる。
  3. 会社がフォローしてくれる。

サブコンは非常にしっかりしています。絶対にやってはだめですが、サブコンに依存してしまえば、建物は完成してしまいます。ただし、あくまでも自分が舵取りをする意識でサブコンと接しましょう。

また一人で現場はできませんので、周りのフォローが必ずあります。安心してください。

日々のアウトプットなど自分で成長する努力はしつつも、周りのフォローをもらいつつ現場を管理していきましょう。

まとめ

以上のように、ゼネコン設備施工の担当は、【なんでもできる人間】に6年目でなることが求められます。

6年目でなんでもできるって心が躍りませんか?

仮に6年目で何かできないことがあっても、周りが補ってくれるものです。プレッシャーを感じず、まずは仕事を楽しんでください。

何事にも楽しんで取り組むことは、状況を好転させるものです。

ゼネコン設備施工の担当を楽しみましょう!

とはいえ身体を壊してはいけませんので、無理はしないでください。

ここまでお読み頂きありがとうございました。このほかにも、ゼネコンや設備施工、ゴルフに関する記事もございますので、ぜひご覧いただけると幸いです。